
~あらすじ~ (第1章)
ヴァリアント大陸東部にある森林地帯に、森に隠されるように地底洞窟へと続く洞穴があった。
その中では地底洞窟の民である「アンレイル族」がネストを作り、
貴重な燃料資源となる鉱石“ジレイト鉱”を採掘して生活していた。
黒味がかった肌と頭部に生えた角が特徴のアンレイル族の中でただ一人、
角を持たず、肌も白い青年「リベル」も探坑員として仕事をこなす日々を送っていた。
リベルは5年前、森の中で瀕死の重傷を負って発見された過去を持つ青年だった。
手厚い治療のおかげで体の傷は完治したものの、
5年前より以前の記憶が全て抜け落ちた状態となってしまい、
身元を示すものは身に着けていた「手帳」に書かれていた「名前」と「数枚の風景画」のみ……。
帰る場所のわからないリベルを不憫に思ったネスト長のシュドウは、一族を説得し、
リベルをアンレイル族の一員として迎え入れることにしたのであった。
アンレイル族は滅多に地上に出ることはなく、ほとんどの時間を地底洞窟の中で過ごす。
その理由は「掟」にあった。
『このネストで生活をする者はネスト長の許可無く外に出てはいけない』
「外には恐ろしい怪物がいる」
アンレイル族の子供は皆、親からこう言い聞かされて育つ。
その掟に従い、一族の者は誰もネストの外に出ようとは思っていなかった。
リベルもまた、自分がどこで生まれた何者なのか最初こそ気になってはいたが、
良くしてくれる今の家族を裏切るような行為はしないと心に誓い、
それがいつしか自分自身への疑問を青年の心から薄れさせ、消していったのだった。
そんなある日のこと。
未開拓の坑道の奥に、通路を塞ぐように土の中に埋もれていた一枚の巨大な大岩が発見される……。
STORY TITLE
Sketch1『地底洞窟の民アンレイル』
世界の中心、ヴァリアント大陸。この世界には、様々な種族が暮らしている。その者たちのことをヴァリアンと呼んだ。
ある嵐の夜、外との接触を最小限にし地底で暮らしているヴァリアン、アンレイル族は、傷ついた少年を助けることになる。だが、その少年は、名前を含む過去一切の記憶失っていた。
彼が持っていた手帳には、風景画と、リベルという文字が記されていた。
記憶なき少年、アンレイル族、少女との出会い。
それから、5年後・・・。彼が見る真実とは。
Sketch2 『故郷のメモリア』
世界の中心、ヴァリアント大陸。
この世界には、様々な種族暮らしている。
その者たちのことをヴァリアントと呼んだ。
嵐の夜から5年、地底のヴァリアン、アンレイル族に救われた少年は19歳になっていた。
アンレイルの民、そして、ナユタとともに、兄妹のように平和に暮らしていた青年リベル。
ある日、光る大岩の導きにより、アンレイルのネストに住む若者たちは、外種族と接触してしまう。
外種族との邂逅により掟に従おうとする、ネスト長シュドウ。
しかし、若者たちは、新しき時代を望む!
アンレイル族が下す決断、それは、、、。
そして、外種族の目的は何か? 青年リベル、彼が見る真実とは。
Sketch3 『二百年目のオミナス』
ついに迎えた『商いの日』。
この日、アンレイル族のネストでは一年で一番の賑わいを見せていた。
シュドウ、アラヤに連れられ、シュユも今年から交渉の場へと参加する。
初めて見る森の景色。
爽やかに吹き抜ける風、植物の匂い、動物たち戯れる鳴き声。
交渉予定の場へ赴くと、そこにはパウゼルと、ゲインツらの姿があった。
例年と違い他の行商たちの姿が無いことに違和感を持ったシュドウたちであったが…。
Sketch4 『絆と崩壊のフォークロア』
リベルの過去を知るというゲインツ。
部下を引き連れてアンレイル族のネストに襲い掛かるゲインツたちの目的とは?
『地底洞窟の民アンレイル編』緊迫の最終話!